2010.02.04(Thu) 【おはなし】
石垣君の日記5
委員長の等々力がバスケやってて顔面からこけて鼻血出した。
普段偉そうでむかつくのでざまーみろと思ってたが、しきりに「足をつかまれた」と言っていて他の女子が怖がってた。
裏庭(校舎の北の例の場所ね)の幽霊だ とか 祟りだとかヒソヒソ話してるもんだから余計空気悪くなって、笹塚先生がそういう根も葉もない噂はやめなさいとか言ってた。
本当は根も葉もあるような噂で、実際男子生徒が消えてるのになぁとか、それを先生も知ってるのに嘘つくなんて先生も大変なんだなぁとか、眠気と格闘しながら考えてた。
「幽霊が足つかんだなんて等々力もアホだな」とヒグチに振ってみたが、ヒグチは生返事をするだけでぼんやりしていた。
「あれってほんとにあそこの幽霊の仕業だと思う?」と聞くと、「違うと思うよ」と、窓の外を見ながら答えた。なんか有耶無耶でいつもきっぱりと言い切るヒグチらしくないなーと思う。
今日乗ったバスは珍しくがら空きだった。
ヒグチは調べものしたいからっていって先に帰っちゃうし、俺は俺でバイトも休みだし穗村と授業中に適当に読み回してた漫画とかを完読するまでは帰らねえ!みたいな目標があったので、帰るころには日も暮れかけてた。
バスの中に変な奴がいた。
俺が窓側後方に座ってガラス越しに外を見ていると、そのガラスの反射でそいつが見えた。
恰好はグレーのスーツで、それだけなら普通のリーマンって感じなのに、そいつは大きくひとつだけ目が描かれている紙袋を頭にすっぽりとかぶっている。
20世紀少年っていう漫画あるじゃん?あの覆面の目だけみたいなのが、紙袋に描いてあるのよ。しかも俺の席と席の間の廊下?はさんだ向かいに微動だにもせずただ少し俯いて座ってる。
黄昏の夕方でも夜でもないこの時間。バスの車内はすでに薄暗いというのに、なぜか運転手は電気もつけない。そんななかで、俺とそいつのふたりだけが、バスに揺られている。
そこまで自覚して突然背中にぞくりと悪寒がした。俺は必死で違うことを考えようとした。けどどうしても聞こえてしまう。そいつの独り言が聞こえるんだ。さっきまで聞いていたMP3プレーヤーはいつの間にか無音になっていて電源すら入らない。バスの中で、エンジンや道路のガタガタした雑音が常に聞こえているというのに、それよりもはっきりと、俺の耳に直接ぼそぼそとそのつぶやきが聞こえてくる。
「お役にはたてない」「わたしでは無理だった」「申し訳ない」
気がつくと俺は停留所にいた。
どうやって降りたのか覚えていない。
わけがわからなくて、けれどとりあえず周りはいつも通りの帰り道で、バスに乗ってる間に夢でも見てたんじゃないかと結論づけるしかない状態だった。
フラフラと軽い目眩をおこしながらも鞄を抱え直して家路を急ぐ。
視線を感じて振り返ると、最近うちの学校にやってきた、変な転校生が俺を見てニヤリと笑いかけていた。
普段偉そうでむかつくのでざまーみろと思ってたが、しきりに「足をつかまれた」と言っていて他の女子が怖がってた。
裏庭(校舎の北の例の場所ね)の幽霊だ とか 祟りだとかヒソヒソ話してるもんだから余計空気悪くなって、笹塚先生がそういう根も葉もない噂はやめなさいとか言ってた。
本当は根も葉もあるような噂で、実際男子生徒が消えてるのになぁとか、それを先生も知ってるのに嘘つくなんて先生も大変なんだなぁとか、眠気と格闘しながら考えてた。
「幽霊が足つかんだなんて等々力もアホだな」とヒグチに振ってみたが、ヒグチは生返事をするだけでぼんやりしていた。
「あれってほんとにあそこの幽霊の仕業だと思う?」と聞くと、「違うと思うよ」と、窓の外を見ながら答えた。なんか有耶無耶でいつもきっぱりと言い切るヒグチらしくないなーと思う。
今日乗ったバスは珍しくがら空きだった。
ヒグチは調べものしたいからっていって先に帰っちゃうし、俺は俺でバイトも休みだし穗村と授業中に適当に読み回してた漫画とかを完読するまでは帰らねえ!みたいな目標があったので、帰るころには日も暮れかけてた。
バスの中に変な奴がいた。
俺が窓側後方に座ってガラス越しに外を見ていると、そのガラスの反射でそいつが見えた。
恰好はグレーのスーツで、それだけなら普通のリーマンって感じなのに、そいつは大きくひとつだけ目が描かれている紙袋を頭にすっぽりとかぶっている。
20世紀少年っていう漫画あるじゃん?あの覆面の目だけみたいなのが、紙袋に描いてあるのよ。しかも俺の席と席の間の廊下?はさんだ向かいに微動だにもせずただ少し俯いて座ってる。
黄昏の夕方でも夜でもないこの時間。バスの車内はすでに薄暗いというのに、なぜか運転手は電気もつけない。そんななかで、俺とそいつのふたりだけが、バスに揺られている。
そこまで自覚して突然背中にぞくりと悪寒がした。俺は必死で違うことを考えようとした。けどどうしても聞こえてしまう。そいつの独り言が聞こえるんだ。さっきまで聞いていたMP3プレーヤーはいつの間にか無音になっていて電源すら入らない。バスの中で、エンジンや道路のガタガタした雑音が常に聞こえているというのに、それよりもはっきりと、俺の耳に直接ぼそぼそとそのつぶやきが聞こえてくる。
「お役にはたてない」「わたしでは無理だった」「申し訳ない」
気がつくと俺は停留所にいた。
どうやって降りたのか覚えていない。
わけがわからなくて、けれどとりあえず周りはいつも通りの帰り道で、バスに乗ってる間に夢でも見てたんじゃないかと結論づけるしかない状態だった。
フラフラと軽い目眩をおこしながらも鞄を抱え直して家路を急ぐ。
視線を感じて振り返ると、最近うちの学校にやってきた、変な転校生が俺を見てニヤリと笑いかけていた。
2010.02.03(Wed) 【雑記】
夢の話の夢診断
バス=集団で何かをすること。集団における人間関係。他の人達と同じ方向に進みたい気持ち。
幼なじみ=今のあなたを取り巻く人間関係、その象徴
ヤモリ=干渉してくる存在の象徴、自分の予定を邪魔する存在の予感、他人にしつこく問い詰められる予感
石=心の硬さ。頑固さ。冷めている状態。感受性の喪失。不変の意志。
埋める=何かを隠す気持ち。寂しさや虚しさを癒そうとすること
小学校の友達が最近よくクラス会のようなものを開いてくれているのだが私はそのクラスが残念な事に大嫌いで(学級崩壊するわ、私自身は特定の男子にいじめられまくっていた)(後年会った際に向こうにとってはちょっかい程度の認識だったらしいことが判明。要するに好意?の裏返し?ふざけるなっていう)できれば決別したい過去のひとつだ。最近もまたメールが来て断った。
石を埋めても不安は解消されない→つまりは一時的に拒否反応を見せる頑固な自分をごまかそうとしたって意志は変わらないってことだろう。
ヤモリの大群、バス→そういった集団に振り回される自分に対する嫌気ともとれる
幼なじみ→彼は特に親しい人でもないし、年下であっさりした人間だ。もしかしたらあれはもうひとりの自分で、そういうものを煩わしいならば全部なくしてしまえって言ってたのかもしれない。でもそんなことをするのは怖い、集団、社会から外れるのは怖いっていう
そんな夢じゃね?って思ったっていう。
あーー…いい加減人嫌い治したいなー。
幼なじみ=今のあなたを取り巻く人間関係、その象徴
ヤモリ=干渉してくる存在の象徴、自分の予定を邪魔する存在の予感、他人にしつこく問い詰められる予感
石=心の硬さ。頑固さ。冷めている状態。感受性の喪失。不変の意志。
埋める=何かを隠す気持ち。寂しさや虚しさを癒そうとすること
小学校の友達が最近よくクラス会のようなものを開いてくれているのだが私はそのクラスが残念な事に大嫌いで(学級崩壊するわ、私自身は特定の男子にいじめられまくっていた)(後年会った際に向こうにとってはちょっかい程度の認識だったらしいことが判明。要するに好意?の裏返し?ふざけるなっていう)できれば決別したい過去のひとつだ。最近もまたメールが来て断った。
石を埋めても不安は解消されない→つまりは一時的に拒否反応を見せる頑固な自分をごまかそうとしたって意志は変わらないってことだろう。
ヤモリの大群、バス→そういった集団に振り回される自分に対する嫌気ともとれる
幼なじみ→彼は特に親しい人でもないし、年下であっさりした人間だ。もしかしたらあれはもうひとりの自分で、そういうものを煩わしいならば全部なくしてしまえって言ってたのかもしれない。でもそんなことをするのは怖い、集団、社会から外れるのは怖いっていう
そんな夢じゃね?って思ったっていう。
あーー…いい加減人嫌い治したいなー。
2010.02.01(Mon) 【雑記】
夢の話
夢の中で私は民家の庭に土を掘っていた。
なにか不吉なものがそこにあって、それを隠すために掘っている。
石に藁を巻いたようなものをそこに埋め込んでいる。
それでその不吉なものが収まるかはわからないけれど、とりあえずやらなければならなかった。
トンボのようなものが周りを飛んでいる。
縁側に座って外を眺めるうちに自分が幽霊でもう死んでしまったことを思い出す。
どうしたらいいのかわからず、ただここにいてはいけない気がして、焦る。
バスに乗っている。乗っていると黒いものがいて思わず悲鳴を上げてみるが、よく見るとそれは黒いヤモリだった。虫よりは大分マシだったのでとりあえず放っておくのだが、どんどん増えて行き不安になる。
手でつかんでは投げてみるが一向に減らない。
隣に座っていた幼なじみの男の子が「こうすりゃいいじゃん」と言ってヤモリの頭をぐりぐりと回し始めた。私はヤモリがそんなことをされているのがたまらなく恐ろしくて、ひたすら目をつぶってやりすごそうとする。
なにか不吉なものがそこにあって、それを隠すために掘っている。
石に藁を巻いたようなものをそこに埋め込んでいる。
それでその不吉なものが収まるかはわからないけれど、とりあえずやらなければならなかった。
トンボのようなものが周りを飛んでいる。
縁側に座って外を眺めるうちに自分が幽霊でもう死んでしまったことを思い出す。
どうしたらいいのかわからず、ただここにいてはいけない気がして、焦る。
バスに乗っている。乗っていると黒いものがいて思わず悲鳴を上げてみるが、よく見るとそれは黒いヤモリだった。虫よりは大分マシだったのでとりあえず放っておくのだが、どんどん増えて行き不安になる。
手でつかんでは投げてみるが一向に減らない。
隣に座っていた幼なじみの男の子が「こうすりゃいいじゃん」と言ってヤモリの頭をぐりぐりと回し始めた。私はヤモリがそんなことをされているのがたまらなく恐ろしくて、ひたすら目をつぶってやりすごそうとする。