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アザポジ

エディトリアルデザインしたりオタクしたりしてる人の独り言。アザポジ→編集の際撮影された写真で使用しない画像のこと。

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こわいこわいできごと

昨日帰りに電車のホームで男の人がいきなり後ずさりして倒れた。
びっくりして動けなくなった。

大学時代に見た光景をありありと思い出した。

学科のプログラムの授業のときに突然叫び声のような喘ぎ声が聞こえて椅子が倒れる音がして
教室の空気が固まった。
学生が突然倒れたのである。
彼のことは多からず知っている。一年生の時にあったグループ課題で一緒のグループであったからだ。グループ課題はとてもハードで、授業が終わっても毎日ディスカッションや制作の打ち合わせをしていた。時には誰かの家に集まることもあった。よくしゃべっていたし、互いにグループ課題の苦労を口に出すこともあった。

事態を飲み込めないまま立ち上がってみると彼の四肢が人間でないように痙攣して口から泡が出るのが見えた。
背筋から冷たくなり血が抜けていった。
耳が遠くなるような嫌な感じがした。

なんとなくてんかんの症状なのかなと心配はしたが、大学の授業は共通授業が少ない時期であったので
詳しくはわかることもなく、彼の顛末を聞くのはその一年ばかり後のこととなった。

彼はその半年後に亡くなっていた。正確にはガス自殺をしていた。

私よりも彼と親しかった友人に聞いてみると精神的に追いつめられる出来事が多かったらしかった。
泣くことも笑うことも怒ることもできなかった。
ただ、呆然とするしかなかった。

そのときはさらにその三年程前に昔の付き合ってた人が亡くなった時のことを思い出した。
昔の同級生のメールで知らされてやはり呆然としているときに、丁度グループ会議をやっていて、隣にいた彼に私は半笑いで(他に表情が思いつかなかった) 「今知り合いが 死んだってメールがさあ」と話したのをありありと思い出した。彼は複雑な顔をしていた。その後も何かを冗談めかしてしゃべったような気がしたが、忘れた。心をどう整理したらいいかわからなかったが、安っぽい涙は流れなかった。(通夜の時でさえ、泣くじゃくっている女の子を私は冷ややかに見つめてるだけだった)

人が死ぬという事態で泣くということがあまりない。なんとなく、泣くという行為に違和感があるからだ。けれど死んでしまう瀬戸際を見るのは辛い。辛くて怖い。大学のその彼のあの倒れた姿も辛くて怖い。何かが大きく崩れるような、壊されるような衝撃で 頭がゆさぶられてわけがわからなくなるような怖さだ。

電車のホームで倒れたあの人はどうなっただろう。あのままふらふらと立ち上がり、ふらふらと階段を下りていったのまでは覚えている。

私は戦争には絶対に行けないタイプだろうなとつくづく思った。
悲しみではなく恐怖で壊されるタイプだなと思った。

あの人が大丈夫だといいなと思いながら、いつもと同じように同じ駅のホームにいる。
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HN:
コマツ・フツラ
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性別:
女性
職業:
エディトリアルデザインする人
趣味:
漫画と旅と映画
自己紹介:
某美大卒。分裂気質。仕事がないと生きて行けないサラリーマン気質。