2010.03.09(Tue) 【オタク日記】
原稿の為のメモ
あなたの名前は何ですか(白い部屋)
雛鳥はどこまでもついてくる
大地、テラ、怪物
悪夢
仕事
観光気分じゃいけません
桜と星と減らない人間
おでん
白い部屋2
花びらひらひら
薬が足りません
わがまま言うんじゃありません
カルテと反応、記録は報告
ソファー
正気が狂気
血飛沫
お願い、
美しく燃える教会(かつてのカミサマ)
(きっと自分達が何もしなくても人間は滅ぶと思うよ。大地は、地球は…ボロボロにされて怒ってるから。ボクはそれを、いつも聞いているんだもの)
(シックスより、大地より、ボクの方が時間が無いからね。だからできることはしなくちゃ)
(話を聞いてくれるからだよ。大地がボクを愛してくれるのも。ボクが君を好きなのも)
白い部屋3
星を見つける
何もおかえしできてなかったから
何もしてやれなかったのは、どっちだ
百年待ったら 迎えに行こう
あなたの気配
けれどでも願わずにはいられないときもある
だれでもいい
どんな邪悪なものでもいい
おねがい、これ以上 この子を壊さないで
「どこ行くの?」
「散歩」
「…なんか降ってるよ 火の粉?」
「火事なんじゃねーの」
「葛西でしょ、コレ」
「…」
前にも一度、仕事を見せたことはあった。
そのときの騒ぎっぷりはまるで犬だかガキだかのようで
そこらへん走り回るわ、大声でさけぶわ、とにかく大変だった
今ここにいるこいつは電池がきれかけた人形のようにゆらゆらとついてくるだけだ
強めに打った抗躁剤のせいなのかもしれない
世話がかからなくて助かる
そのうちこんなこいつを見慣れなくてはならないのかもしれない
「ここって桜並木なんでしょ?」
「ね、春にはきっとこんな風に桜が降ってたりするのかな?」
「きれいだね」
「お前の任務」
「ん?」
「…春まで待機はできなくなった」
「うん」
「来週中には動くぞ」
「うん」
「……本物は、仕事終わってから見ろ」
「うん」
頷いたまま、テラがふらりと腰を下ろす。
首が据わらないようだった。表情は見えない。
隣にしゃがんで、覗き込むと目をつぶって少し笑っていた。
「…………疲れたか」
「少しね」
「帰るか?」
「……ううん」
それから黙って並んで、火の粉が降り注いでいく光景を見ていた。
いつもなら撥ね除ける肩にかかる重みについては、何も考えたくなかった。
テラが帰ろうと言うまで、ただ黙っていようと思った。
遠くで、サイレンが絶えず鳴っていた。
雛鳥はどこまでもついてくる
大地、テラ、怪物
悪夢
仕事
観光気分じゃいけません
桜と星と減らない人間
おでん
白い部屋2
花びらひらひら
薬が足りません
わがまま言うんじゃありません
カルテと反応、記録は報告
ソファー
正気が狂気
血飛沫
お願い、
美しく燃える教会(かつてのカミサマ)
(きっと自分達が何もしなくても人間は滅ぶと思うよ。大地は、地球は…ボロボロにされて怒ってるから。ボクはそれを、いつも聞いているんだもの)
(シックスより、大地より、ボクの方が時間が無いからね。だからできることはしなくちゃ)
(話を聞いてくれるからだよ。大地がボクを愛してくれるのも。ボクが君を好きなのも)
白い部屋3
星を見つける
何もおかえしできてなかったから
何もしてやれなかったのは、どっちだ
百年待ったら 迎えに行こう
あなたの気配
神様なんていないそんなことは知っている
けれどでも願わずにはいられないときもある
だれでもいい
どんな邪悪なものでもいい
おねがい、これ以上 この子を壊さないで
「どこ行くの?」
「散歩」
「…なんか降ってるよ 火の粉?」
「火事なんじゃねーの」
「葛西でしょ、コレ」
「…」
前にも一度、仕事を見せたことはあった。
そのときの騒ぎっぷりはまるで犬だかガキだかのようで
そこらへん走り回るわ、大声でさけぶわ、とにかく大変だった
今ここにいるこいつは電池がきれかけた人形のようにゆらゆらとついてくるだけだ
強めに打った抗躁剤のせいなのかもしれない
世話がかからなくて助かる
そのうちこんなこいつを見慣れなくてはならないのかもしれない
「ここって桜並木なんでしょ?」
「ね、春にはきっとこんな風に桜が降ってたりするのかな?」
「きれいだね」
「お前の任務」
「ん?」
「…春まで待機はできなくなった」
「うん」
「来週中には動くぞ」
「うん」
「……本物は、仕事終わってから見ろ」
「うん」
頷いたまま、テラがふらりと腰を下ろす。
首が据わらないようだった。表情は見えない。
隣にしゃがんで、覗き込むと目をつぶって少し笑っていた。
「…………疲れたか」
「少しね」
「帰るか?」
「……ううん」
それから黙って並んで、火の粉が降り注いでいく光景を見ていた。
いつもなら撥ね除ける肩にかかる重みについては、何も考えたくなかった。
テラが帰ろうと言うまで、ただ黙っていようと思った。
遠くで、サイレンが絶えず鳴っていた。
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COMMENT
無題
幸福の秘訣は欲しがらずに称讃することである。しかし、それは幸福なことではない(ブラッドリー)
狂つた智恵子は口をきかない
ただ尾長や千鳥と相図する
防風林の丘つづき
いちめんの松の花粉は黄いろく流れ
五月晴(さつきばれ)の風に九十九里の浜はけむる
智恵子の浴衣(ゆかた)が松にかくれ又あらはれ
白い砂には松露がある
わたしは松露をひろひながら
ゆつくり智恵子のあとをおふ
尾長や千鳥が智恵子の友だち
もう人間であることをやめた智恵子に
恐ろしくきれいな朝の天空は絶好の遊歩場
智恵子飛ぶ
(高村光太郎)
狂つた智恵子は口をきかない
ただ尾長や千鳥と相図する
防風林の丘つづき
いちめんの松の花粉は黄いろく流れ
五月晴(さつきばれ)の風に九十九里の浜はけむる
智恵子の浴衣(ゆかた)が松にかくれ又あらはれ
白い砂には松露がある
わたしは松露をひろひながら
ゆつくり智恵子のあとをおふ
尾長や千鳥が智恵子の友だち
もう人間であることをやめた智恵子に
恐ろしくきれいな朝の天空は絶好の遊歩場
智恵子飛ぶ
(高村光太郎)